クリーンセンター志太のごみ発電を公共施設へ|焼津・藤枝で電力を地産地消

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静岡県の志太広域事務組合と焼津市、藤枝市、タクマ東京支社、タクマエナジーの5者は2026年9月25日、クリーンセンター志太で発電した電力を地域の公共施設へ供給するため、基本協定を結びました。

2027年1月から、タクマエナジーを介して志太広域事務組合と焼津市・藤枝市の一部公共施設へ順次供給する予定です。ごみ処理施設を地域の電力供給にもつなげる取り組みとして、電力の流れと施設の概要を整理します。

ごみ発電の電力は、どこへ供給する?

クリーンセンター志太では、焼津市・藤枝市から集めたごみを焼却し、その熱で蒸気をつくります。蒸気でタービン発電機を動かして得た電力を、施設内で利用するとともに、地域で活用する仕組みです。

志太広域事務組合によると、施設の年間発電量は約25,000MWhを見込み、一般家庭約7,000世帯分に相当します。ただし、これは施設全体の年間発電量の見込みです。約25,000MWhをすべて公共施設へ供給する計画ではありません。

今回、公共施設へ供給するのは、発電した電力のうち再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT制度)の対象外となる電力です。タクマエナジーが購入し、組合と両市が所有する一部公共施設へ順次届けます。対象施設の数や供給電力量は、今回確認した発表資料には示されていません。

クリーンセンター志太の施設概要

クリーンセンター志太は、藤枝市仮宿にある焼津市・藤枝市のごみ処理施設です。

項目公表内容
所在地静岡県藤枝市仮宿161番地の5
ごみ焼却能力223トン/日(111.5トン/日×2炉)
焼却方式全連続燃焼式ストーカ炉
資源ごみ処理施設ストックヤード、5トン/日
最大発電能力4,660kW(施設の現行案内)
年間発電量約25,000MWhを見込む
公共施設への電力供給2027年1月から順次開始予定

最大発電能力の4,660kWは、現在の施設公式サイトに掲載されている値です。2022年のタクマの受注発表には4,620kWと記載されているため、本記事では施設の現行案内を採用しています。

なお、志太広域事務組合は、2026年9月から新施設で地域のごみを処理すると案内しています。今回の電力供給が始まる2027年1月まで、施設が一切稼働していないという意味ではありません。

焼却方式の違いについては、ごみ焼却施設の種類を整理した記事も参考にしてください。

DBOで20年間運営。電力供給までつなぐ

タクマは2022年3月、志太広域事務組合から施設のDBO事業を受注しました。DBOは、公共側が資金を調達し、施設の設計・建設・運営を民間事業者へ一括して委ねる方式です。

運営を担う特別目的会社は志太ハイトラストで、運営期間は2027年1月から2046年12月までの20年間です。今回の基本協定によって、施設でのごみ処理・発電に加え、地域の公共施設への電力供給がつながります。タクマの発表では、タクマエナジーによる電力地産地消の事例として13件目です。

DBO方式を採用した別の施設計画は、松山市新南クリーンセンターの記事でも紹介しています。

「CO₂フリー電力」をどう読む?

タクマと志太広域事務組合は、今回供給する電力を「CO₂フリー電力」と表現しています。一方、ごみの焼却工程からCO₂が出なくなるという意味ではありません。

今回の発表で具体的に示されたのは、ごみ発電による電力のうちFIT制度の対象外となる分を、地域の公共施設で活用する計画です。CO₂削減量や電気料金の削減額について、今回確認した資料に確定した数値は示されていません。

現場目線で注目したいこと

公共施設への供給が始まれば、焼却炉や発電設備の点検・停止と、施設側の電力需要との関係が気になります。ごみの量や設備の運転状況によって、発電量も変わるためです。

今後確認したいのは、実際の供給先の施設数、年間供給電力量、設備停止時を含む供給の運用です。これはFORGRAFT LABとしての保全・運用面からの着眼点であり、今回の基本協定で具体的な運用方法まで発表されたわけではありません。

まとめ

クリーンセンター志太では、ごみを焼却した熱で発電し、その電力の一部を地域の公共施設で活用する計画が進んでいます。5者は2026年9月25日に基本協定を結び、2027年1月から順次供給する予定です。

施設全体の年間発電量は約25,000MWhを見込みますが、公共施設への供給量は別です。供給開始後は、対象施設と実際の供給電力量がどのように公表されるかを追っていきます。

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