極東開発工業などが真庭市の畜産バイオマス施設を受注|乳牛ふんを電力・熱・肥料へ

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極東開発工業は2026年10月8日、梶岡建設と組む共同企業体で、岡山県真庭市の「畜産バイオマス発電施設整備設計・施工工事」を受注したと発表しました。

施設は酪農が盛んな蒜山地区、中国四国酪農大学校の第二牧場に近接する用地に整備します。乳牛のふん尿などをメタン発酵させ、得られたバイオガスを電力と熱に利用。発酵後の残さも肥料や牛の敷料として再利用する計画です。

受注した施設の規模と工期

極東開発工業の発表による主な条件は次のとおりです。

項目公表内容
発注者岡山県真庭市
受注者極東・梶岡特定建設工事共同企業体
建設場所中国四国酪農大学校・第二牧場の近接地
処理能力14トン/日
主な処理物家畜ふん尿、パーラー排水、再生敷料
処理方式湿式・中温メタン発酵方式
受注金額8億5,000万円(税抜き)
工期2026年9月~2028年3月

8億5,000万円は設計・施工工事の税抜き受注金額です。完成後の年間発電量や発電出力、売電収入まで示した数値ではありません。

乳牛ふんを、電力・熱・肥料・敷料へ

この施設では、乳牛ふんなどの有機物を微生物の働きで発酵させ、バイオガスを得ます。極東開発工業は、そのガスを電力と熱に利用し、発酵後の残さを肥料や敷料へ再生すると説明しています。

真庭市の要求水準書では、14トン/日の計画原料の内訳を、家畜ふん尿10.9トン/日、パーラー排水2.0トン/日、再生敷料1.1トン/日としています。パーラー排水は搾乳施設から出る排水です。

この内訳は市が事業者に示した計画条件です。完成後に毎日この量を受け入れたという運転実績ではありません。また、14トン/日すべてが乳牛ふんという意味でもありません。

発電した電気と熱はどう使う計画?

真庭市の要求水準書では、バイオガスの主な利用設備としてコージェネレーションを想定しています。発電した電力は施設内での利用を基本とし、余剰が生じる場合はFIT制度以外の活用方法とする条件です。

熱については、発酵槽の加温、ロードヒーティング、牛の飲水の加温などが計画条件に挙がっています。発酵を続けるために必要な熱を、施設で得たバイオガスから賄う構想です。

ただし、発電機の出力、年間発電量、実際の余剰電力量は今回の受注発表に記載されていません。要求水準書にある利用先も、完成後の設備構成や運転実績として確定したものではありません。

現場目線では、異物と安全対策にも注目

真庭市の要求水準書は、受け入れる原料に混じるおそれがあるものとして、ビニール・プラスチック片、牛の耳標、砂や礫、針金などを挙げています。前処理設備やポンプを安定して動かすには、こうした異物への対応が重要になります。

また、要求水準書には、排水を施設外へ出さない構造や、硫化水素へのばく露防止、遠隔監視が可能な運転方式なども条件として示されています。これらは設計・施工に対する市の要求であり、個別機器の仕様や対策の実施結果は完成後の確認事項です。

FORGRAFT LABとしては、発酵設備だけでなく、受入・前処理、ガス利用、発酵残さの処理までを一つの運転系統として見たいところです。どこか一工程が停止すると、原料の受入や再利用先にも影響するためです。

まとめ

真庭市が整備する畜産バイオマス施設は、処理能力14トン/日、工期は2028年3月まで。極東開発工業と梶岡建設の共同企業体が、税抜き8億5,000万円で設計・施工工事を受注しました。

乳牛ふんなどから得るバイオガスを電力・熱に利用し、発酵後の残さも肥料や敷料へ戻す計画です。今後は、完成時の発電設備仕様、発電量、熱利用、肥料・敷料の実際の再利用状況を確認していきます。

なお、メタン発酵は微生物を利用する処理です。焼却炉の方式との違いは、ごみ焼却施設の種類を整理した記事でも触れています。

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